基本的に障害飛越の練習をする時は前傾姿勢で自由に速歩や駈歩が出来ることが必要です。
そして、人馬共に少なくともAクラスの馬場運動を理解していることです。それによって、騎手は馬をコントロールして障害物に向かうことが可能になります。最も大切なことは一定のリズムとペースでの走行とストライドの調整を心がけることです。
練習方法)
1.キャバレティ作業
初めは1本の横木通過、慣れ次第横木を6本まで増やす。
常歩 約80~90cm、速歩 約1.20~1.40m、
駈歩 約3.00m
2.単一障害飛越
速歩からの飛越リードバーは障害物の手前 約2.50m
駈歩からの飛越リードバーは障害物の手前 約3.00m
3.ジムナスティックジャンプ
4~6個の障害物をひとつのライン上に設置して飛越。
垂直やオクサーの組み合わせを通して障害に馴らす。
※特に、障害間18mを4ストライドで飛越し、人馬が慣れ次第徐々5ストライド、6ストライドに自在に調整して飛越することは大変有益である。
* 障害間の距離は3つの要素から決められる。
1.馬の大きさと性格
2.アプローチの歩様(速歩、駈歩)
3.障害物の高さと形状(垂直、オクサー)
* 障害への助走の基本原則
- コース(走行経路)
- 基本速度とリズム
- 人馬のバランス
- 馬を脚に軽くして騎手の前に置いておくこと
- 適切な踏切位置
* 駈歩でアプローチする障害間の平均的な距離
1.3ストライドは約14m
2.4ストライドは約17.50~18.50m
3.5ストライドは約21~22m
4.6ストライドは約24.50~25.50m
・速歩からのアプローチでは最初の2つの障害間の距離を短くする。
目的
1.背の促進(背筋の発達とバスキュールの養成)
2.後躯の推進力の養成
3.踏切地点の見極め
4.飛越テクニックの養成
5.自信の獲得
6.反応促進
7.馬の飛越能力の見極め
8.騎手の教育
障害飛越の練習は騎手のバランス養成にとても役立ちます。
初めは基本的な姿勢を身につけたら、前傾姿勢での騎乗も練習して馬の速さに慣れましょう。キャバレティ作業や低障害飛越の練習をすることによって、馬のいろんな動きに慣れついていくことができるようになり、機能の良い馬に乗っても柔らかくバランスよく乗っていくことができるようになります。このような柔軟性とバランスはどんな馬にも大切で、馬場馬に対しても同様にとても有効です。良い馬であればあるほど機能が良く、騎手の扶助に対して反応が良いものです。そのような馬は騎手の柔軟性とバランスの良さが不可欠です。
乗馬を始めて間もない頃は少し重めの馬が良いのですが、慣れてくると軽い馬の方が良くなります。特に競技に出場するようになるとよりそのように感じてくることでしょう。
特に障害競技では安定走行の中にタイムが要求されてきますので、スピード感覚に慣れることはとても大切です。
速さと線、そして柔軟性とバランスを騎乗中絶えず心がけることが大切です。